地域密着の事業承継支援 きのくに信金とM&Aセが連携

M&A(企業の合併・買収)仲介の最大手、㈱日本M&Aセンター(東京都)ときのくに信用金庫(和歌山市)は14日、事業承継セミナー「変化する時代に挑む。経営みらい設計勉強会」を同市のホテルアバローム紀の国で開き、中小企業の後継者難の解決策として友好的なM&Aを提案し、成功のポイントや取り組み事例を紹介した。
セミナーには県内の企業経営者ら約350人が参加し、日本M&Aセンターの三宅卓社長、きのくに信金の田谷節朗理事長が登壇した。
田谷理事長は、県内企業の後継者不在率は2025年で45・3%に達し、全国平均よりは低いものの、増加傾向にある現状に強い危機感を示し、「当金庫の使命は、地域密着の強みを生かし、経営者に寄り添った伴走支援を行うことだ」と強調。スローガンに掲げる「夢をかなえるお手伝い」の言葉の通り、単発的な支援や融資の姿勢ではなく、経営者の目線でビジネス課題を理解し、専門機関と連携しながら本業を支援することが重要と指摘した。
きのくに信金と日本M&Aセンターは2024年から本格的に連携し、人材の相互出向などを通じて専門知識を持つ職員を育成し、M&Aの成約実績を重ねている。田谷理事長は、今後も県内企業の事業承継を支援し、地域の雇用や経済の維持、発展に貢献する姿勢を示した。
三宅社長はM&Aを結婚に例え、お互いの企業文化の理解や価値観のマッチングが重要と指摘し、「M&Aは会社を売買するというイメージから、どんなパートナーを選び、グループをつくって共に成長していくかという発想へと変化している」と述べた。
さらに、全国規模のマッチング力を持つ同社と地元の企業事情を熟知するきのくに信金は「最強のタッグ」だとし、両者の連携による事業承継支援の強みを強調した。


