高校生の求人促進 県教委ら経済団体に要請
来春の高校新卒者の和歌山県内就職を促進するため、県と和歌山労働局、県教育委員会の3者は10日、県内の経済5団体(県商工会議所連合会、県商工会連合会、県経営者協会、県中小企業団体中央会、和歌山経済同友会)に求人確保を要請した。
県教委の調査によると、県内の2020年度高校新卒者の就職率は98・3%(前年度99・5%)、県内就職率は77・1%(同77・8%)。大きな落ち込みはなかったものの、県経済は新型コロナウイルスによる厳しい影響を受けている。
同日、3者と5団体の代表は和歌山市北出島の県勤労福祉会館「プラザホープ」で意見交換会を開き、宮﨑泉県教育長が県商工会議所連合会の和歌哲也常任幹事に要請文を手渡した。
宮﨑教育長は、高校生の採用試験解禁から2週間は1人につき1社しか応募できなかった「1人1社制」を見直し、今秋から複数応募できる制度に改めることなどを説明し、「1人でも多くの県内の新規高校卒業者を採用していただきたい」と話した。
経済5団体からは、制度変更による混乱に備え、学校と企業間の情報交換を求める意見や、コロナ後の経済活動の活発化を見据え、人材の不足感を持っている企業は少なくないなどの声があった。