城ホールに刺しゅう作品寄贈 髙野澄子さん

和歌山市の創作刺しゅう作家の髙野澄子さんが、同市に刺しゅう作品を寄贈した。作品は、10月に会館予定の和歌山城ホールで展示する。

髙野さんは1929年生まれ。18歳から手芸を始め、刺しゅうの布の質感、糸の美しさに魅了され、工芸部門で「創作刺しゅう」という独自の分野を確立。67年、創作刺しゅうの会を主宰。85年には西日本ドイツ日本文化芸術祭工芸部門特別賞、県文化奨励賞を受けた。95年には、文化庁地域文化功労文部大臣賞、2010年スペイン・バルセロナ国際サロン2010特別賞に輝くなど、国内外で活躍している。

寄贈の作品「今晩は美しゅうございます」(2007年制作)は、奈良県出身の詩人・日高てるさんの同名の詩集(2005年発刊)に着想を得たもの。宇宙を図案化し、夜空の神秘を表現している。大きさは縦約170㌢、横約150㌢。

先月10日、市の職員が髙野さん宅を訪問し、尾花正啓市長からの感謝状を贈呈。髙野さんはうれしそうな表情で受け取っていたという。

和歌山市に寄贈された髙野さんの作品「今晩は美しゅうございます」(市提供)

和歌山市に寄贈された髙野さんの作品「今晩は美しゅうございます」(市提供)

 

国内外で活躍する髙野さん(市提供)

国内外で活躍する髙野さん(市提供)