24年の歴史に幕 近鉄会館のケンタッキー

 昨年9月末に一部を除き閉鎖した和歌山市友田町の近鉄会館1階で、 営業を続けてきた 「ケンタッキーフライドチキンJR和歌山駅前店」 が31日、 閉店する。 昭和63年から24年間、 JR和歌山駅前のにぎわい創出に貢献してきた。 同会館を所有する㈱近鉄百貨店は建物を取り壊して土地を売却する方向で検討しており、 今後の土地活用が注目される。

 同会館は鉄筋コンクリート5階建て。 1階はテナント、 2階はカルチャーセンター、 3~5階は同社の事務所などとして使われてきた。 昭和33年の建設から50年以上がたち、 老朽化したため、 同社は安全性を考慮して昨年9月末に閉鎖した。 建物を取り壊す時期は未定。

 現在、 同会館には同店と居酒屋 「酒蔵男はつらい和歌山店」 の2店舗がテナントとして入居している。 日本ケンタッキーフライドチキン㈱(本社・東京)は 「契約期間の更新切れで閉店する。 現在は近隣で物件を探している」。 同居酒屋を経営している立花エンターテインメント・ワン㈱(本社・大阪)は 「閉店時期などについて現在話し合い中」 としている。

 同会館のケンタッキーは市内のケンタッキー4店で最も歴史がある。 客からは 「今月で閉店やから買いに来た」 「ここの店ははずれがなくて全てのメニューがおいしい。 なくなるのは残念」 と惜しむ声が聞かれた。