携帯用横断歩道の旗贈る 県交通安全協
一般財団法人県交通安全協会は14日、携帯用横断旗活用のモデル校である和歌山市立伏虎義務教育学校(同市鷺ノ森南ノ丁)に同旗550枚を贈呈した。今回贈ったのは、昨年度に作製した試作品を改良したもので、同校の1~6年生の全生徒に配布される。
同旗は、いつでも安全に道路が渡れるよう、持ち運びができる仕様で、鮮明な黄色い布で作製。反射材付きで夜間でも目立つよう工夫がされ、大きな文字で「横断中」と書かれている。横断の際に、同旗を見せることで、自動車の運転者及び自身への注意喚起となり、事故防止を図ることが目的だという。
試作品について同協会が、利用者からアンケートを取ったところ「使用時、手から同旗が落ちることがある」、「暑い時期には、入れた手が汗ばむ」、「折り畳めないので、携帯しにくい」といった声があり、今回JA共済の協力を得て、約半年かけて改良版を作製。素材をプラスチック製からナイロン製に、形を袋状から腕がすっぽり通せる筒状に改良。持ちやすいようにひもを付け、ポケットに入る大きさまで折り畳めるようにするなど使いやすさも重視した。
同学校で行われた贈呈式には、同協会和歌山西支部の龍田潤三支部長、和歌山西署交通課の加藤賢治課長らが出席。同校の6年生3人が代表して、龍田さんから旗を受け取った。龍田さんは「横断中に事故に遭う人が多い。この横断旗を活用して、子どもたちの事故防止につなげていただきたい」と話し、同校の十河秀彰校長は「本校は交通量の多い町の中心部にある学校。積極的に活用することで子どもの安全を守れるようにしたい」と感謝を述べた。
旗を受け取った、同校の雑賀茉裕さんは「軽くて取り出しやすい。誰でも気軽に使えるようになった」と笑顔。また、尾田原凜太さんと前田五十鈴さんは試作品を使用する中で、運転手が以前より早く歩行者に気が付くようになったといい「下級生も安全に渡れるようになる。結果が出たら他の学校にも広まっていったらいいな」と話していた。
同協会は22日、同じくモデル校の橋本市立高野口小学校(同市高野口町)とかつらぎ町立妙寺小学校(同町妙寺)にも同旗を贈るという。