島精機で職域接種開始 4000人分ワクチン確保

㈱島精機製作所(和歌山市坂田、島三博社長)で28日、コロナワクチンの職域接種が始まった。同社では昨年4月、県で緊急事態宣言が発令されたことを受け、危機管理本部を立ち上げ、対策議論などを行っている。今回の職域接種においても情報を集め、医師会に医師の派遣の可否を問い合わせた結果、医師を派遣してもらえるとのことで接種を決めたという。

同社によると、モデルナ製のワクチン4000人分を2回の計8000本確保しているといい、社員約1400人をはじめ、その家族や社内食堂などの関係企業、取引先企業にも声を掛け、希望者に集団接種を行う。

同社の本社ビルハイビジョンホールが接種会場となり、受け付け後、本人確認や検温などをし、医師の問診を受けた後、ワクチン接種を受ける。接種後は15分~30分待機し、異常がなければ終了する流れで、万一の体調不良に備えてベッドを三つ用意。16日にリハーサルを行うなど、準備を整えてきた。

この日、同社の産業医1人をはじめ、医師会から医師を1人、看護師2人を派遣してもらい、午前9時半から約3時間の接種が始まった。

接種を受けた同社の社員、児玉年博さん(51)は「チクッとするだけで痛みもなかった。ワクチン接種で感染率を下げることで、家族にうつすことなく、お客さまにも安心感が与えられる」と話した。

同社ではこの日から2週間、平日に接種が行われ、4週間の接種間隔を空けた後、8月6日の最終日まで2週間の接種期間が設けられている。

ワクチン接種を受ける社員

ワクチン接種を受ける社員