集団接種を追加 若者ワクチン希望増で和市

和歌山市は13日、新型コロナウイルスワクチンの若年層への接種促進のために土曜日に設定した夜間集団接種の予約枠が開始から約20分で埋まったことを明らかにし、10月に追加で2回行うと発表した。さらに、接種の予約が取れていない市民らを対象に「ワクチン接種お困りサポート登録制度」を9月21日に開始し、早期の接種完了を目指す。

夜間集団接種は25日午後2~8時に1回目を接種する300人の予約を11日午前9時から受け付けたところ、約20分で定員に達した。予約者の年代別内訳は、10代22%、20代24%、30代24%で、30代までで7割を占めている。

市は、10月2、9日を1回目とする集団接種を追加で設定。時刻、定員は同じで9月18日午前9時に予約を開始する。ウェブとコミュニケーションアプリのLINE(いずれも24時間)の他、市新型コロナワクチンコールセンター(℡0570・092・055、午前9時~午後5時)でも受け付けるが、市は待ち時間のないウェブ予約を推奨している。

お困りサポート登録制度は、1回目の接種予定が立っていない人、1回目を接種したが2回目を体調不良などでキャンセルし、その後予約が取れていない人などを対象とする。

登録者には、予約が可能な医療機関を紹介したり、キャンセルなどでワクチンに余りが生じた場合に連絡したりする。

登録はウェブとLINE、コールセンターで受け付ける。

市の1回目のワクチン接種率は、12歳以上の接種対象者33万1089人に対し、13日時点で75・4%。1カ月前に比べて約16伸びているが、10~30代では約23と伸び率が大きい。
市は、10月末までに対象者の約80%の接種完了を目指してきたが、接種希望者はさらに増えるとみられ、85%程度を見込んでいる。

臨時の記者会見を開いた尾花正啓市長は、夜間集団接種に若者を中心に予約が殺到した背景として、ワクチンによる発症、重症化の予防効果が高いことが広く知られるようになり、デルタ株の感染拡大により若者が重症化する例が増えていることがあるとの認識を示し、「若い人のワクチンを接種しようという思いが強くなっている。できるだけ早く接種してもらえるようにしたい」と話した。

土曜日の夜間集団接種の追加を発表した尾花市長

土曜日の夜間集団接種の追加を発表した尾花市長