衆議院が解散 総選挙が事実上スタート
衆議院が14日午後の本会議で解散され、事実上の選挙戦に突入した。衆院選の日程は「19日公示、31日投開票」と正式に決定。現行憲法下で初めて、投開票日が任期満了日(21日)の後にずれ込んだ。新型コロナウイルス対策や発足したばかりの岸田新内閣への評価などが争点となる。和歌山県内の各政党、立候補予定者は決戦に向けて動きを活発化させている。
県内は3小選挙区に計10陣営が立候補を予定している。
本紙エリアの和歌山1区は国民民主前職の岸本周平氏(65)と自民前職の門博文氏(56)の一騎打ち、和歌山2区は自民前職の石田真敏氏(69)、立憲民主新人の藤井幹雄氏(60)、日本維新の会新人の所順子氏(72)、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」新人の遠西愛美氏(37)の4人で争われる見通しとなっている。
野党共闘のため、共産が独自候補擁立を3区だけに絞り、維新も2区のみの擁立となり、これまでの衆院選とは大きく異なる構図で、与野党の激しい戦いが展開される。
子育てや若者支援 政治に望む声多々
「子育て世代にしっかりと予算を組んでほしい。子育てを専門とする行政機関の人手が足りておらず、丁寧に家庭に向き合えていない。保育料無償などばかりではなく、子どもの遊び場や自然、文化体験ができるイベントの提供などにも取り組んでほしい」(特定非営利活動法人きのくに子どもNPO、佐藤百子理事)
「授業料などのために、大学生はアルバイトをして授業を受けての繰り返しで、研究がしたくてもお金や時間がない。国の将来を担う若い世代への教育予算の増額や、研究開発の予算の割合を増やしてほしい」(和歌山大学経済学部3年・西森凪さん、23)
「福祉、子育てに対する予算をもっと増額すべき。バラマキ政策はやめて、必要なところに行き渡るようにしてほしい」(パート勤務の主婦、40代、和歌山市)
「初めて参加できる選挙。消費税廃止など、目先の甘い言葉に踊らされないようにしたい。そのツケが回ってくるのは自分たちの世代なので、各党・候補の公約をしっかりと見て選びたい」(女子大学生、19、和歌山市)
「断水の地域に住んでおり、かなり苦労した。水管橋の事故に現れているように、箱物ばかりに力を入れず、インフラ環境の整備の方を優先すべき」(パート勤務の主婦、50代、和歌山市)
「福祉業界は常に人材不足。周知活動に行政も一緒になって取り組める仕組みをつくってほしい。賃金が仕事に見合っていない部分も否定できない。財政的なサポートにも力を入れてもらいたい」(福祉業勤務、男性、40代、和歌山市)
「新型コロナ対策に関心がある。事業者への給付金も助かるが、イベントなどは制限するばかりでなく、開催できる方向で、一歩進んだ緩和政策を進めてもらいたい」(カフェとゲストハウス経営、50代女性、紀美野町)
「新型コロナの収束と経済活動の再生を願っている。とにかく落ち着いた生活を早く取り戻したい」(子育て中の主婦、40代、和歌山市)
「新型コロナで落ち込む経済の復活と、未来の子どもが住みやすいように教育や環境問題にも力を入れてほしい。地方への移住を推進する政策を期待したい」(観光業、女性、55、紀の川市)