3日連続最多の149人 会食やスポーツの感染も

和歌山県が14日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者数は149人で、一日当たりの過去最多を3日続けて更新した。スポーツ遠征による新たなクラスター(感染者集団)1件が判明し、集団での会食やスポーツ関連で認定済みのクラスターの感染者数もさらに増加した。

149人は乳児から70代で、うち84人は感染が判明している人の接触者、新規は65人。保健所管内別の内訳は和歌山市61人、岩出17人、橋本22人、湯浅16人、御坊1人、田辺21人、新宮6人、県外5人。和歌山市と橋本、湯浅は一日当たりの過去最多を更新した。

県内99例目のクラスターとなったのは、アイスホッケー県選抜の遠征。8、9日に香川県での大会に出場した選抜チームのうち、選手4人と監督・コーチ2人の計6人の感染が確認された。

発表済みのクラスターでは、岩出保健所管内の成人式後の同窓会について、同じ飲食店で橋本保健所管内の成人式に出席したグループも同窓会を開いており、岩出管内のグループと交流していたことが判明。感染者数は2グループと飲食店従業員の計38人に達し、県内のクラスターで過去最大となった。

県立和歌山北高校女子バレーボール部関係は、練習試合をした御坊保健所管内の高校の生徒3人も陽性となり、練習試合でのクラスターと認定を改めた。感染者は計10人。

湯浅保健所管内の相撲の合同練習関係は、10人増えて計15人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は県全体が50・6人で、昨年8月29日以来、138日ぶりに50人を上回った。保健所管内別では和歌山市が最も多い59・9人、次いで岩出が過去最多の59・4人、田辺が51・8人、橋本が50・1人。

県内の感染者は累計5794人、入院患者は481人(うち重症2人)。病床使用率は81・4%で131日ぶりに80%を超える逼迫(ひっぱく)した状況となっている。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、急激な感染拡大が続くと医療や福祉関係者にも広がり、救急の利用も増え、医療の圧迫により対応が困難になると指摘。「和歌山で医療崩壊が起こることはあってはならない」と話し、集団での飲食など感染リスクの高い行動をとらないよう、強く呼び掛けた。

急拡大する県内の感染状況を説明する野㞍技監

急拡大する県内の感染状況を説明する野㞍技監