過去最多の347人感染 入院待機者2000人超
和歌山県は26日、県内で乳児から100歳代の347人が新型コロナウイルスに感染し、一日当たりの過去最多を更新したと発表した。新たにクラスター(感染者集団)3件も認定し、2048人が入院待機となっている。
347人の保健所管内別内訳は、和歌山市227人、海南9人、岩出36人、橋本28人、湯浅8人、御坊24人、田辺8人、新宮4人、県外3人。和歌山市と御坊は過去最多となった。
新たなクラスターは、128例目が和歌山市布施屋の有料老人ホーム「きしゅうの里」で、職員3人と入所者5人の計8人が感染。129例目は田辺市上の山、新庄町の丸長水産㈱。従業員9人が陽性となった。130例目は紀の川市中井阪の一織庵デイサービス打田で、陽性者は利用者8人と職員1人の計9人。
発表済みのクラスターでは、高齢者施設「サニーホーム」関係が10人増の49人に達し、過去最大の規模となった他、高齢者施設「なごみの郷あゆむ」関係が3人増の22人、向井病院関係が2人増の27人、マウンテンラブ関係が1人増の8人、成華苑デイケアセンター関係が4人増の14人、㈱はまだ関係が2人増の10人、ようすい子ども園関係が
1人増の7人、愛徳医療福祉センター関係が1人増の8人となった。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が過去最多の221・4人。保健所管内別では、和歌山市360・3人、岩出175・0人、海南133・0人、御坊147・9人が過去最多を更新した。
県内の感染者は累計8740人、入院者数は594人(うち重症9人)、病床使用率は93・5%。
感染拡大に歯止めがかからない中、クラスターとなった高齢者施設の職員が別のクラスターにも関係するなど、感染が連鎖している事例がみられる他、医療機関の負担が大きくなり、抵抗力の弱い人などが速やかに入院することが困難な状態となっているという。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は「基本的な感染予防対策を徹底し、感染リスクの高い行動を避けるしかない。自分だけでなく周りの命を守るための行動をお願いしたい」と強く呼び掛けた。