1人死亡、新たに435人感染 クラスター2件

和歌山県は18日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の90代女性が亡くなったと発表し、県内の死者は累計89人となった。新規感染者は435人で、前週の同じ金曜より84人減少。クラスター(感染者集団)は新たに2件を認定した。

亡くなった女性はクラスターが発生した特別養護老人ホームの入所者で、基礎疾患で衰弱がみられる中で感染し、新型コロナが直接死因となった。

435人の保健所管内別内訳は、和歌山市230人、海南22人、岩出58人、橋本73人、湯浅19人、御坊8人、田辺15人、県外10人。新宮は1月21日以来28日ぶりに感染者なしだった。

新たなクラスターは、204例目が橋本管内のこども園で、園児14人が感染。205例目は和歌山市の病院で、職員3人と入院患者2人の陽性が確認された。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が317・7人で7日連続減少となったが、保健所管内別では、橋本が2日続けて過去最多を更新する535・4人に増加した。

県内の感染者は累計1万9610人、入院者数は348人、重症者は県基準で43人、国基準で10人。入院待機者は3149人。

病床使用率は56・0%で、1月13日以来36日ぶりに60%を下回ったが、要因は新型コロナ患者を受け入れる21医療機関のうちクラスターが発生した3カ所で新規の入院ができないため。重症化などで県に入院要請がある場合の入院対応は基本的にできているという。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、高齢者や基礎疾患のある人が症状の悪化で救急搬送される事例が続いているとし、息苦しさや胸の痛みなどの「重症化のサイン」を見逃さず、周囲の人も注意して見守るよう協力を呼び掛けた。

「重症化のサインに注意」と野㞍技監

「重症化のサインに注意」と野㞍技監