1人死亡、新規273人 コロナ「予断許さない」

和歌山県は2日、新型コロナウイルスに感染した湯浅保健所管内の90代男性が亡くなったと発表し、県内の死者は累計102人となった。新規感染者数は273人で前週の水曜より131人減。クラスター(感染者集団)は新たに3件を認定した。

亡くなった90代男性はクラスターとなった有料老人ホームの入所者。陽性が判明した時点では無症状だったがその後、酸素飽和度が低下し入院。肺炎の症状があり酸素投与を行うも、病状が急変した。複数の基礎疾患があり、新型コロナが直接の死因となった。ワクチンについては未接種だった。

273人の保健所管内別の内訳は、和歌山市140人、海南10人、岩出30人、橋本49人、湯浅19人、御坊7人、田辺11人、新宮4人、県外3人だった。

クラスターの230例目は橋本保健所管内の小学校で同じクラスの児童7人が感染。231例目は、田辺保健所管内の製造業の事業所で従業員5人が感染。232例目は、和歌山市の障害者支援施設で同室の入所者6人全員の感染を確認した。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は県全体が前日比14・2人減の202・3人で、7日間連続の減少となった。

入院患者数は323人、重症者は県基準で39人、国基準で6人、肺炎患者は79人。病床使用率は49・8%。ホテル療養を含む待機者は1204人。

発表済みのクラスターでは、県内最大となっている橋本保健所管内の病院関係がさらに5人増え、患者61人、職員37人となった。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は「減少に転じていることは事実で、望ましい傾向」とする一方「橋本保健所管内など大阪の影響を受けていると考えられるところもある。このまま減っていくことを願うが、まだ予断を許さない状況」と引き続き感染予防を呼び掛けた。