「震度6強」を想定 近大で災害対応訓練
11日で東日本大震災から11年になるのを前に、近畿大学生物理工学部(紀の川市西三谷)和歌山キャンパスで10日、直下型地震の発生を想定した災害対策訓練が行われ、学生や教職員らが災害への意識を高めて防災対策の強化を図った。
県全域は「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されており、同キャンパスのある同市は中央構造線断層帯の一部、根来断層・桜池断層帯が走る。
同キャンパスではこれまでにも学生や教職員を対象に、地震発生時に身を守る行動を取る「シェイクアウト訓練」や避難訓練を実施。2019年4月には学生・職員らによる消防団「紀の川市消防団本部近畿大学部」を結成。防災啓発活動と地域の安全のために定期的な訓練を行っている。
今回は震度6強の地震が発生したと想定。県警機動隊・航空隊、那賀消防組合、県立医大などと連携して実施した。
訓練では避難だけでなく学生消防団員による放水や災害救助犬による捜索、那賀消防組合中消防署救助隊の救出救助、岩出署による倒壊建物からの救出救助、県立医大ドクターヘリの搬送、県警航空隊ヘリ「きのくに」よる訓練など本番さながらの緊張感を保ちながら、機敏な動きで成果を発揮した。