「歩行者優先」意識を 春の交安運動開始

春の全国交通安全運動が6日、和歌山県内でも一斉に始まった。県警は子どもをはじめとする歩行者の安全確保、歩行者保護や飲酒運転根絶などの安全運転意識の向上、高齢者の交通事故防止などを重点に、15日までの期間中、取り締まりを強化する。

岩出市のスーパーエバグリーン高塚店では、岩出署員や那賀振興局員ら6人が「安全運転を心掛けてください」などと呼び掛け、チラシやマスクなどが入った袋を買い物客ら約300人に配った。

毎年実施されているJAFによる「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」で、2021年は、一時停止する車の割合が全国平均30・6%に対して県は18・4%と全国ワースト5位となっている。

買い物客に交通安全を呼び掛ける岩出署員

 

 

紀美野町で決起大会

行政と警察、各団体で構成する「交通事故をなくする県民運動推進海南海草地区協議会」(会長=小川裕康紀美野町長)は同日、紀美野町中央公民館大ホールで決起大会を開き、交通事故防止に向けて決意を新たにした。

海南警察署や交通安全協会などの関係者ら約50人が参加。同署の栗山耕次交通課長が交通安全について話し、特別ゲストの落語家、森乃石松さんが講和した。

栗山交通課長の講和では、昨年の県内の交通事故概況を発表。2002年以降は20年連続で減少。人身事故の発生は1419件で前年よりも166件減ったが、そのうち交通死亡事故は31件発生。31人が亡くなり、交通死亡事故のうち約7割にあたる21人が65歳以上の高齢者であったという。海南署管内では昨年中、前年比1減の82件の人身事故が発生。死亡事故は0件だった。

交通安全のルール順守を呼び掛ける栗山交通課長(紀美野町で)