症状あれば異動控えて GW前に仁坂知事
和歌山県内の新型コロナウイルス感染状況が高止まりする中、ゴールデンウイーク(GW)で人の移動や接触機会が増えるのを前に、仁坂吉伸知事は25日の定例記者会見で、症状があれば旅行や帰省はせず、イベントへの参加を控えることや、大人数での会食は避けること、3回目のワクチンを積極的に接種することなどを県民に呼び掛けた。
軽微でも症状がある状態で通勤や通学をして感染が拡大した事例がこれまでも相次いでおり、県は連休中の旅行や帰省についても、チケットなどを予約していても、症状が出れば取りやめるよう求めている。また、久々に帰省した友人らと会う場合でも、集団で飲酒して騒ぐなどの感染リスクの高い行動は控えることが大切としている。
ワクチン接種による感染予防効果については、今月上旬に公表したデータで、感染する割合(罹患率)が未接種者で5・1%なのに対し3回接種者は0・2%と極めて低く、1回接種者は3・8%、2回接種者は3・6%で、効果が薄れていることを改めて指摘。仁坂知事は「(3回目を接種すれば)自分も大丈夫だし、周りの人への思いやりにもなるのではないか」と述べ、接種を勧めた。
旅行大手のJTBによると、ことしのGWの国内旅行者数は前年比68・4%増、遠方への旅行が増えると見込まれ、エイチ・アイ・エスの調査による予約者数の伸び率ランキングでは和歌山県が1位(前年比725%)となっている。
仁坂知事は、県内の観光業界は感染防止に最大限の注意を払って取り組んでいるとし、GWに県内を訪れる観光客の増加に期待を示した。
臨時の無料検査場 わかちかに設置へ
県は、感染に不安を感じる無症状者を対象とする無料の「一般検査」について、30日までとしていた期限を5月31日まで延長。GWの4月28日~5月8日の11日間は、臨時無料検査場をJR和歌山駅西口地下「わかちか広場」(和歌山市美園町)に設置し、旅行や帰省などの出発前に検査ができるようにする。
予約は不要で午前8時から午後6時まで。