天守閣の段差を解消 和工生らステップ寄贈
和歌山城天守閣3階にある外の回廊に出る際の段差を解消しようと、県立和歌山工業高校(和歌山市西浜)建築技術クラブと「『国宝』和歌山城木造復建の会」は10日、市に段差ステップ3基を寄贈した。
天守閣には景色を楽しむために外へ出る出入り口が4カ所あるが段差が39㌢と高く、これまで1カ所にしか段差ステップは設置されていなかった。同会が材料を用意し、4月から同クラブの生徒が段差ステップを設計、製作した。
段差ステップは大きい物で縦48㌢、横208㌢、高さ22・5㌢で、ヒノキを用い、くぎを使わず木組みで完成させた。
同日には和歌山城天守閣前広場で尾花正啓市長が同クラブ部長の3年、山田大樹さん(17)と同会の白樫啓一会長に感謝状を贈呈した。
尾花市長は「しっかりと活用させていただきたい。ありがとうございます」と述べ、山田さんは「僕たちの世代はいろいろなことを経験し挑戦することで高められる。これからも挑戦していきたい」、白樫会長は「お城を通じて若い人に技術の継承をしていく。和歌山城の木造再建に一歩でも近づければ。どんどん若い人に登ってもらえるように会としてこれからも頑張っていきたい」と話した。