和歌祭を次代へ 高校生ら200人神輿わたり
15日に和歌山市で開かれた和歌祭四百年式年大祭は「未来へつなぐ」をテーマに、若い世代も祭りの一翼を担った。
例年、神輿(みこし)は紀州東照宮から下ろされた後、和歌浦周辺を練り歩くが、創始400年を記念して、ことしは約4・5㌔離れた和歌山城まで担ぐ「神輿わたり」が行われた。
従来の担ぎ手の他、和歌山工業、星林、桐蔭高校の生徒、和歌山大学の学生たち約200人が交代しながらリレー。「チョーサー、チョーサー」と威勢の良い掛け声で歩みを進めた。神輿を先頭で担いだ和歌山工業3年生、ラグビー部の村上祥大さん(17)は「祭りが400年も続いてきたことがすごい。神輿は重くて大変だったけど、僕たちの若い力で盛り上げられればと思った。大人になっても、また祭りに参加したい」と笑顔で話していた。
この日、祭りを無事に納め、西の丸広場で行われた渡御納め式で、和歌祭四百年式年大祭の中山勝裕実行委員長は「きょうの思い出を心にとどめ、進学や就職でふるさとを離れても和歌祭の日には和歌山に帰ろう、参加しようと思ってもらえればこれ以上ない喜び」と感謝。徳川吉宗役で大名行列に参加した俳優の松平健さんも「この和歌祭は和歌山の皆さまのお祭り。どうかいつまでも皆さんで守っていただければ」と祭りの発展と末永い存続を願った。