女性活躍のサンコー 海南市初えるぼし認定
和歌山労働局(小島敬二局長)は、女性の活躍推進への取り組み実施状況が優良な「えるぼし認定企業」に、㈱サンコー(海南市大野中、角谷太基代表取締役社長)を認定。18日に認定通知書を交付した。企業は県内では10社目。海南市では初めて。
えるぼし認定とは、「女性活躍推進法」に基づく制度で、女性の活躍に関する取り組みの実施状況が優良であるなど、一定の基準を満たした企業に厚生労働大臣が認定するもの。
生活用品の企画や製造、販売を行う同社は、2020年度の従業員数97人のうち女性は54人。正社員に占める女性の割合が48・3%と製造業の産業平均値20・6%を大きく上回る。女性管理職比率は11人中女性1人で9・0%。産業平均値の4・9%以上であることなどが高く評価された。
評価項目は五つあり、基準を満たす項目数ごとに1段階(1つ星)~3段階(3つ星)に分けられ、同社は5項目全てを満たす3段階目の認定を取得した。同社の女性社員によると、産休、育休は100%取得でき、やりがいのある部門に職場復帰できていることから、安心して将来設計ができるという。
さらに、3年前に女性の意見や他部門の女性同士のコミュニケーションを図るため、女性会「クローバー会」を立ち上げた。
この日、同社で認定通知書交付式が行われ、小島局長は角谷社長に「県内企業の模範として今後も女性活躍推進に積極的に取り組んでいただけることを期待したい」と述べ、認定通知書と認定マークを手渡した。角谷社長は「いい会社になるためには強い人材育成が必要。女性が活躍することで会社も発展する。働きやすい環境と働きがいのある会社を目指す」と話した。
同社管理部人事総務課の山東幾久子係長は「3段階目の認定を頂けてうれしく思う。当たり前だと思っていたことが実は恵まれていたのだということを社内でも伝え、女性が働きやすい環境をつないでいきたい」と笑顔だった。