感謝胸に全力で 高校野球和歌山大会開幕

第104回全国高校野球選手権和歌山大会が12日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で開幕した。28日までの日程で、39校37チームが甲子園出場を懸け、熱戦を繰り広げる。

開会式の入場行進では、大会歌「栄冠は君に輝く」が流れる中、選手たちは元気よくマウンド付近に向かって行進。内野に横一列で並んだ。全選手一斉行進は2019年以来、3年ぶりとなる。

昨年の大会優勝旗の返還があり、智弁の岡西佑弥主将が優勝旗を返還した。

県高野連の中村憲司会長は開会の言葉で「健康、安全を第一に考えて大会を進めてまいります」とし、選手たちに「高校野球の集大成として、今までのすべての思いを一投一打に込めてプレーし、ここ紀三井寺で自らの力で青春の一ページを刻んでください」と呼び掛けた。

朝日新聞社和歌山総局の築島稔総局長は「大会が実施できることを大変うれしく思う。コロナ対策と体調管理を徹底して、厳しい状況は続きますが、皆さんの全力プレーが紀三井寺で発揮されることを期待している」と言葉を贈った。選手を代表し、田辺工業の山本悠翔主将(3年)が「野球ができることに感謝し、たくさんの仲間とともに最後まで諦めずプレーすることを誓います」と宣誓した。

出席した仁坂吉伸知事は「コロナの感染拡大が続いている。油断せず、体調を万全にして野球に全力で取り組んでください」と激励した。

開幕戦として南部と新翔戦が行われる予定だったが、新翔の出場辞退のため南部の不戦勝となった。開会式も出席がかなわなかった。アスリート始球式は13日午前9時からの紀央館―向陽戦に変更となった。始球式は、アーチェリー競技で春の全国高校選抜大会女子個人準優勝の矢渡(やわたり)茜さん(18)=県立和歌山3年=が務める。

選手宣誓した田辺工業の山本主将

選手宣誓した田辺工業の山本主将