県が来年度の新政策発表 次期知事に判断を
仁坂吉伸和歌山県知事は4日、県の2023年度新政策と予算編成方針を発表。自身は12月16日の任期満了で知事を退任となるが、「原案をつくっておいて、判断は次の人がやればいい」と述べた。
新政策は、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速や脱炭素社会への動きなど、社会経済環境の変化に対応し、和歌山の強みを生かした施策を積極果敢に展開することで、人や企業から選ばれる和歌山を実現するとし、「魅力ある和歌山の創造」「くらしと経済を支える基盤づくり」の2本柱を掲げる。
まちの歴史や成り立ちを考慮した「まちの構想図」づくりや、空き家を活用した定額の住み放題事業、外国人留学生の県内就職促進、地域医療体制の堅持、不妊治療での先進医療費用の助成制度創設など、具体的な事業も多く盛り込んだ。
予算編成方針では、既存事業の費用を原則5%減とするシーリングもかける。
仁坂知事は自身の就任当時について、予算、事業案を原則維持し、自身の意向で一部を追加したと説明。「行政、政治は継続されるもの。次の人が前任者がしてきたことを『知らない』とは言えない。次はどう変えていくかを考えるのが行政だ」と述べた。