新会長に藤井氏を選出 和歌山弁護士会

和歌山弁護士会は17日、2023年度の新会長に藤井友彦氏(44)を選出した。副会長には石川栄司氏、石原詢二氏、浅野美穂氏の3人が選ばれた。任期は4月1日から来年3月31日まで。

藤井氏は和歌山市出身。京都大学法学部卒業。同会では法教育委員会委員長、広報・業務改革委員会副委員長、弁護士業務改革委員会委員長などを歴任している。

この日、同市四番丁の和歌山弁護士会館で開かれた会見で、藤井氏は「従前の方針や流れを継承しつつ、現在弁護士会や県が直面している問題に真摯(しんし)に取り組み、解決していきたい」と抱負を述べた。

主な取り組みとして、司法過疎地を中心にオンラインで法律相談を受けられるような法律相談の拡充、教育分野における法律支援体制の充実、和歌山の活性化などを挙げた。

同会によると、同会の17日時点の会員数は149人。うち129人が和歌山市内に集中しているとし、藤井氏は「特に紀南地域の皆さまができるだけ司法にアクセスできるように検討していきたい」と話した。

また、司法のIT化への対応として、民事裁判手続きのIT化を推し進める改正民事訴訟法が昨年、可決・成立されたことを受け、和歌山地方裁判所でもことし6月ごろから本庁で、11月ごろからは支部で民事裁判書類電子提出システムの運用が始められる予定であると紹介。「法律相談は対面を前提としていることから、IT化に伴い、想定していなかった問題が出てくる可能性もある。守秘義務などの課題を検討し、解決していきたい」と意気込んだ。

 

抱負を述べる藤井氏