5類移行は段階的に コロナ見直しで知事
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを、政府が現在の「2類」から季節性インフルエンザと同等の「5類」に見直す方針であることについて、岸本周平和歌山県知事は24日の定例記者会見で、段階的な移行が必要との認識を示した。
5類に移行すると、ワクチン接種や治療費はインフルエンザ並みの自己負担となるが、岸本知事は「『5類ダッシュ』というような別の類型が必要ではないか。ある程度、医療現場の混乱が起きないようにし、ワクチンや治療費は当分の間、自己負担ではなくて国で見てもらうことは必要と考えている」と述べた。
専門職の慢性不足 部長ら活発に議論
岸本知事は、庁内の部長会議を、各部局の状況を報告し合う従来の方式から、各部局共通の課題を抽出し、毎回フリーディスカッションを行う方式に変えた。
就任後18回目となった20日の会議から実施し、振興局の専門職の慢性的な人員不足が初回のテーマとなった。
採用の困難さや早期退職などの現状がある中、会議では、転職が当たり前の時代に生きている若い世代を前提に、いかに魅力ある職場を提供できるのかなどについて、活発な議論がなされたという。
岸本知事は、「ペーパーテストで点数の高い人が必ずしも仕事ができるわけではない」などと、採用時の筆記試験をやめることも提案したと明らかにした。
AWの永明が中国へ 新たな雄パンダ期待
また、白浜町のアドベンチャーワールド(AW)から、16頭もの子どもをもうけたジャイアントパンダの永明ら3頭が中国に返還されることになり、同施設に雄のパンダがいなくなることについては、「AWは繁殖がとても上手な施設として中国側からも高く評価されてきた。この伝統を引き継ぐためにも、ぜひ雄のパンダには来てほしい。今までの信頼関係からすれば十二分に期待できると思っている」と述べ、県としても日本政府などに働き掛けを続けていく考えを示した。