JFL昇格目指し アルテリーヴォ新体制発表

4月の関西サッカーリーグ1部開幕を前に、アルテリーヴォ和歌山は、新体制を発表。NPO法人から株式会社に組織変更し、和歌山市七番丁の和歌山城ホールで発表会と設立記念特別講演会を開いた。講演には、Jリーグチェアマンを8年務め、昨年退任した村井満さん(63)が登壇。プロサッカーが地域にもたらす経済効果やコロナ禍でのリーグ運営について話し、会場に詰め掛けたアルテリーヴォファンを楽しませた。

村井さんはこれからのクラブ運営において、社会課題の解決につなげていくことがトレンドになっていると指摘。「これからJリーグを目指すアルテリーヴォにとっては、まだまだ伸び代がある。地域と一緒にJリーグ入りを盛り上げてもらいたい」と呼び掛けた。

リクルートに入社後、営業部門から人事部門を歴任した村井さんは、執行役員時代の2008年に日本プロサッカーリーグ理事に就任。14年から第5代同リーグ理事長(Jリーグチェアマン)に選任され、最長任期の4期8年にわたり務めた。

村井さんは、これまで下した難しい経営判断の数々を紹介。インターネットやスマートフォンでサッカー中継を視聴する時代を先読みし、動画配信サービスDAZN(ダゾーン)の放映権に関する契約の取りまとめや、コロナ禍の影響による公式戦延期を決断するなど、経営側として難しい判断を迫られてきたという。また、従業員が次々と辞めていく企業についてふれ、「社内の半径10㍍以内にいる人間を見て、小さな変化を見逃さないことが大事」と話した。


この日は、黒潮の力強い波を表現した新ユニホームも披露され、ことしから新主将に就任したDFの小久保裕也選手が「新しい仲間と最高の結果を残したい」と決意表明。就任2年目の海津英志監督は「ことしは何としても昨年果たせなかったJFL昇格を成し遂げたい」と開幕に向け、意気込みを述べた。

締めくくりには、リーヴォファンから声出しによる熱い声援が送られた。

新体制を発表したアルテリーヴォ和歌山

新体制を発表したアルテリーヴォ和歌山