地域の新入社員祝福 商工会議所合同入社式
地元就職者の門出を地域全体で祝福しようと、和歌山市と海南市の商工会議所で4日、「新入社員合同入社式」が行われ、県内中小企業に就職した新社会人らが会社の枠を超えた〝同期〟として、共に社会人としての第一歩を踏み出した。
和歌山商工会議所では18事業所の新入社員32人が出席。竹田純久会頭が「思いやりと責任感のある社会人として、会社だけでなく地域にとってなくてはならない存在になってもらいたい」と激励し、尾花正啓市長が「社会では努力してもすぐに報われないこともあるけれど、腐らずに努力を続けていけばいずれ大きな夢もかなう」と祝辞を述べた。
新入社員を代表して㈱大黒の上山千尋さんが「会社の発展に力を尽くすとともに、少しでも地域に貢献できるように成長していきたい」と宣誓。
菱岡工業㈱の岡田亜紀代表取締役が「あなたたちは唯一無二の存在。自分らしさを発揮しながらきょうよりも明日、明日よりも明後日と一歩ずつでいいので成長していける自分になって」とエールを送った。
㈱紀の州コンサルティングの濱田智司さんによるビジネスマナー講座もあり、新入社員は記念品として贈られた地元の皮革産業の職人が手作りした名刺入れを使って名刺交換のマナーなどを実践的に学んだ。
和歌山マリーナシティ㈱の永井麻伊さん(20)は「いろんな所の新入社員と交流できてうれしいし、ありがたい」と笑顔。「職場はいい人がいっぱいいるので楽しみ。希望をかなえられるウェディングプランナーになりたい」と意気込んでいた。
海南商工会議所の式には海南市内12事業所から30人が参加した。
社会人としての自覚を持ち、新たなスタートを切ることと、新入社員同士が交流し「社外同期」をつくり、早期離職や孤独対策へとつなげる目的で昨年から行われている。
式では、小久保好章会頭が「社会に出て最初に直面するのは人間関係です。明るい職場は会社の大きな宝。あいさつを大切にし、職場では感謝と謙虚さを忘れずに夢と誇りを持ち突き進んでほしい」とあいさつ。神出政巳市長は、「まずは新しい環境に慣れてほしい。新人の時は分からないときは知ったかぶりをせず、先輩や上司と相談しながら仕事に励んでください」と祝辞を述べた。
新入社員を代表して、ワコー㈱の矢場祐貴さん(21)が「一人の社会人として失敗してもくじけることなく、信頼され仕事を任せられるように頑張ります」と決意の言葉を述べた。また自身の新生活について「人間関係に不安はありません。同期とは良い刺激を与え合い、切磋琢磨(せっさたくま)し成長していきたい」と話した。
研修会では、㈱笑顔創造の福山重紀代表取締役による基礎マナー講座やグループに分かれての協力、協働ゲームなどが行われた。