持続可能な観光交流へ タイの一行県内視察
タイ政府観光庁のユタサック・スパソーン総裁一行が20、21日の日程で和歌山県内を視察に訪れた。20日には県庁で岸本周平知事と面会し、観光交流のさらなる促進を確認した。
県とタイ観光庁は2018年11月、観光交流の促進を目的とする趣意書を締結し、昨年11月には2度目の更新署名式を行っている。今回の訪問団は、タイ国内45カ所にある同庁事務所の所長ら職員81人からなる。
知事室でスパソーン総裁一行を歓迎した岸本知事は「和歌山は観光立県を目指している。タイは観光の先進的な地域であり、学ばせていただきたい」と述べ、ビジネスの交流促進に向けて、企業関係者らとタイを訪問する意向を伝えた。
スパソーン総裁は、訪問団の多くが和歌山を初めて訪れることを紹介し、「和歌山県が得意としている持続可能な観光の在り方を学びたい。職員たちは今回の訪問で魅力を発掘して、再び和歌山に戻ってくると思っている」と話した。
岸本知事とスパソーン総裁は、贈り物の交換なども行い、和やかに歓談した。
一行は20日、県庁の他、和歌山市の黒潮市場を視察し、観光学部を設置する和歌山大学を訪問。21日には、田辺市本宮町で熊野古道の道普請を体験し、みなべ町で世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」の視察、梅酒づくり体験などを行った。