ITのオメロイドが和市に新拠点 進出協定
企業の基幹システムやセキュリティーソフトの受託開発などを手掛けるIT企業、omeroid(オメロイド)㈱(東京都大田区、松野貞之社長)が和歌山市内に新オフィスを開設し、24日、県庁知事室で進出協定の調印式が行われた。
同社は、2019年2月設立の新進気鋭の企業で、ITコンサルティング業務なども行う。グーグルが開発したプログラミング言語「Go」や、Meta Platforms(旧Facebook)が開発した「React」などの新しい技術・言語を積極的に導入しており、今回の進出により、雇用創出に加え、インターンシップなどによる県内IT人材の育成も期待されている。
新オフィスは、同市湊紺屋町のサテライトオフィス・キノワ(ワカヤマ第2富士ホテル内)に開設済みで、現在は本社と同じ業務を行っている。3年間で正社員15人の地元採用を予定し、すでに2人を採用している。
調印式では、松野社長と岸本周平知事、尾花正啓市長の3人が進出協定書に署名し、意見交換。岸本知事は、自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進、DXによる県内の産業育成などに意欲を示し、松野社長に「和歌山を拠点に選んでいただいてありがたい。県としてもできるだけ応援し、ご指導もいただきたい」と話した。
調印式終了後、報道陣の取材に応じた松野社長は、地方で人材を採用しようと、自治体の熱意や支援体制、地域の大学との連携などさまざまな条件を調べ、最後に絞り込んだ候補地2カ所のうちの一つが和歌山市だったと説明。甲乙つけがたく、最後は社員のアンケートで決定したことを明かした。
「和歌山はIT企業の進出でホットな土地。今後も増えるポテンシャルがある。ITの仕事がしやすく、盛んなまちになれば面白い」と述べ、「採用した人がどれだけ成長するかをPRできれば」と意欲を語った。