幸せのスズラン届ける ANAが日赤へ

幸福が訪れますように――。入院患者の幸せと回復を願い、全日本空輸㈱(ANA)の客室乗務員らが23日、和歌山市小松原通の日赤和歌山医療センターを訪れ、「幸せ」という花言葉を持つスズランのブーケ2束、切り花50本、同社オリジナルのしおり430枚を贈った。

ANAグループは1956年から毎年、全国各地の赤十字病院などにスズランの花を届けている。68回目のことしは、全国42カ所の赤十字病院や関連施設に贈られる。

この日、コロナ禍で4年ぶりの贈呈セレモニーが同センターの玄関ホールで行われ、同社関西空港支店の宮坂純子支店長をはじめ、客室乗務員、グランドスタッフ、グランドハンドリングスタッフの4人が訪問。

宮坂支店長が「4年ぶりに直接渡せることをうれしく思っています」とあいさつし、山下幸孝院長にスズランのブーケを手渡した。山下院長は「患者さんも職員も癒やされて元気づけられる」と感謝を伝えた。

セレモニー後、4人は病棟を訪ねて患者を見舞い、直接スズランやしおりを手渡した。しおりには「たくさんの幸せが舞い込みますように」などと、1枚ずつ社員の手書きメッセージが添えられており、スズランのイラストをこすると香りも楽しめる。

ブーケを受け取った小学生の男児は「お水につけて置いておきたい」とにっこり。女性患者はしおりの香りに「めちゃくちゃいい香りがする。うれしい」と喜んだ。

グランドハンドリングスタッフで紀の川市の佐藤豪さん(22)は、幼い頃に同センターで治療を受けたことがあるといい、「自分がお世話になった病院に少しでも恩返しができてうれしい。患者さまに幸せが届けばいいなと願って渡しました」と笑顔で話した。

贈られた花は院内に飾られ、しおりは入院患者に配られる。

 

花を受け取り笑顔の男児

 

4年ぶりの贈呈セレモニー