農水被害72億円に拡大　台風２号の大雨

和歌山県は台風２号に伴う２～３日の大雨による県内農林水産業被害の続報（１４日時点）を発表。被害総額は６日時点より５５億８１０３万６０００円膨らみ、７２億５０２４万３０００円となった。被害状況は継続調査中のため、さらに増えるとみられる。

農作物関係では、かんきつ類の園地崩壊や流出による樹体被害が、有田市や有田郡、海南市など１１市町で１１・７㌶に及び、被害額は１３億６９７９万３０００円。被害面積が大きいのは、水稲の冠水や土砂流入が和歌山市、海南市など１５市町の４４・１㌶で１２１９万円、ニンジンの冠水が和歌山市の２０・２㌶で１２０２万１０００円などとなっている。

畜産関係は、広川町や湯浅町などで水没による鶏の溺死、鶏舎の被害などが計１２７０万４０００円。農地の被害はのり面崩壊などが１２９７カ所で確認され、２３億８２６０万円。農業用施設の被害は、水路４２５カ所、道路２６０カ所などで計１９億４２９０万円だった。

林業関係は、林道ののり面崩落などが１７５カ所、２８６０㍍に及び、山腹崩壊や渓流の荒廃が１５カ所で見つかるなど、１１億７４２９万８０００円の被害が確認された。

水産関係では、広川町で漁船４隻が転覆し、湯浅町で養殖の貝類６００個が濁水の流入で死に、１５０万円の被害が出ている。

園地が崩壊、流出したミカン畑（有田川町）