災害復旧や物価高対策 和歌山市6月補正
和歌山市は16日、総額61億6610万円を増額する2023年度一般会計補正予算案3件など、23日開会の6月定例市議会に提出する案件を発表した。補正予算案の事業は、2日の豪雨による災害復旧事業、物価高騰対策として低所得者世帯などへの3万円の給付事業、小学校給食費の無償化、地域バスの運行拡充などとなっている。
災害復旧事業は、斜面崩壊などが起こった林道4路線、流木などが流入した田ノ浦と雑賀崎の2漁港、土砂の堆積やのり面崩壊などが発生した水路、ため池などの農業用施設、道路、河川施設など計119カ所に及び、事業費は1億1228万円を計上。
尾花正啓市長は16日の定例記者会見で、「被災した方々に心からお見舞い申し上げる」と改めて述べ、河川の治水対策など、国、県と連携した取り組みを進める考えを示した。
3万円の現金給付は、国の施策による住民税非課税世帯への実施に加え、ことしに入って収入が減少した家計急変世帯に対しても、市独自で給付を行う。事業費は17億6454万円。7月31日に申請を開始し、10月末まで受け付ける。
学校給食費の負担軽減では、23年度の市立小学校の給食費無償化、ミルクなど食材費の値上がり分について小中学校の2学期から追加支援を行う分を合わせ、7億323万円となっている。
地域バスについては、22年度の実証運行で乗車率が高かった有功地区と木本・西脇地区で本格運行を進める他、商業施設の撤退があった川永地区で再度、実証運行を行うなどの事業に、1474万円を計上している。
6月議会への提出予定案件は、予算関係を含む議案20件、報告関係13件、承認関係1件など。
6月議会は23日開会、7月13日閉会の21日間。27~30日に一般質問、3、4、6、7、10日に常任委員会を予定している。