災害復旧予算など成立 6月定例県議会が閉会
6月定例和歌山県議会は最終日の30日、物価高騰対策事業や梅雨前線と台風2号に伴う豪雨被害に対する災害復旧事業などを盛り込んだ2023年度一般会計補正予算案など知事提出議案18件を原案可決、人事案8件に同意、諮問1件を適当と認め、閉会した。
国への意見書は7件を可決。豪雨被害の早期復旧と支援を求める意見書では、災害救助法の適用基準で、人口当たりの住家滅失数が等しくなく、人口規模の小さい自治体は適用されにくい問題があるため、基準の見直しを求めた他、被災者の生活再建や被災事業者への支援などを盛り込んだ。
LGBT理解増進法に関する意見書では、23日に施行された同法について、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会が実現されることに不安を抱く県民から、県議会へも多くの意見が届いている」とし、政府が策定するとしている運用指針において、施設の設置や利用などについて詳細な方針を示し、社会のあらゆる場面で安心して生活できるための環境を迅速に整えることを要望した。
その他の意見書は、森林環境譲与税の譲与基準の見直し、地方財政の確保と充実、特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置などを求める内容だった。
また、部落差別解消推進法について、差別を受けた人への救済や差別に対する規制が明記されておらず、深刻な課題となっているインターネット上での誹謗中傷や差別書き込みなどの禁止規定を設けることが必要とし、現行法の改正を求める決議を可決した。