谷口健次さん追悼展 アマチュア野球の名将
星林高校で野球部の監督などを務め、ことし5月に88歳で亡くなった谷口健次さんの功績を紹介する展示が26日、和歌山市本町のフォルテワジマ3階、わかやまスポーツ伝承館で始まった。10月2日まで。
谷口さんは同市出身。桐蔭高校を卒業後、関西大学に進学。社会科の教諭として、かつらぎ町の笠田中学校を皮切りに、和歌山市内の中学校で野球部の指導に携わった。
城東中学校の野球部監督時の1976年と77年、中体連とは別にクラブ単位で開かれた全日本少年軟式野球大会で2連覇を達成。その際、後に広島東洋カープで首位打者を獲得した正田耕三氏を指導した。
選手からは「鬼のタニケン」と呼ばれ、基礎練習に力を入れ、冬の60日を除き年間300日間練習していたという。
優勝後のインタビューでは「規律のある厳しい訓練が将来も必ずプラスになるという信念で選手を鍛えてきた。その成果がきょうの栄冠につながった」と話している。
また、85年には星林高校野球部の監督に就任。90年には22年ぶりに同校を全国高校野球選手権出場に導いた。その時の教え子には福岡ダイエーホークスなどで活躍した小久保裕紀氏、阪神タイガースなどで活躍した松田匡司氏がいる。
追悼展は谷口さんの家族が同館に約70点の所蔵品を寄贈し実現した。
会場には第2・3回の全日本少年軟式野球大会優勝カップ、第3回全日本少年軟式野球大会出場選手のサイン入りバット、第72回全国高校野球選手権大会の出場盾、城東中学校、星林高校の野球部のユニホームなど30点を展示している。
同館の宮井治夫さんは「偉大な功績を残した谷口さんのことを、野球に関係ない人にも広く知ってほしい」と話している。
午前10時から午後7時まで。問い合わせは同所(℡073・423・2215)。