表現力豊かに カンボジアの子どもたち絵画展
和歌山県海南市出身のメアス博子さん(49)が代表を務める、カンボジアの児童養護施設「スナーダイ・クマエ」の絵画展が27日まで、和歌山市本町のフォルテワジマ4階小ホールで開かれている。
施設は世界遺産アンコールワットのあるシェムリアップにある施設で、身寄りのない子や虐待などで親と生活できない小学生から高校生までの16人が共同生活を送っている。カンボジアの多くの学校では美術の授業がなく、同施設では学校でふれる機会のない絵画の時間を教育プログラムの中の一つとして設けている。
初日にはテープカットが行われ、岸本周平知事をはじめ、後援する学校法人田原学園(慶風高校インターアクトクラブ)の生徒や、和歌山アゼリアロータリークラブの梅田千景会長らが出席した。
会場には色鮮やかな絵画が並び、植物や動物、建物など自由に描かれた作品が並ぶ。また施設で暮らす子どもたちが撮影した写真も展示。
絵画作品は展示販売を行っており、収益は全て施設の運営費に充てる。Tシャツやエコバッグ、カレンダーなどのグッズも販売されている。
子どもたちの成長を楽しみに来場する人も多く、メアス博子さんの活動や同施設を支援しようと、気に入った作品を購入していた。
メアス博子さんは「子どもたちは自由な発想で描いています。実際に一度見ていただければ、カンボジアの子どもたちの生命力あふれる豊かな表現力を絵画から感じていただけると思います」と笑顔。
来場していた同施設出身のピアップ・サビーさん(33)は、「お母さん(メアス博子さん)は、カンボジアの子どもたちのために自分の時間の全部を使って私たちを助けてくれました。感謝の気持ちがいっぱいで何か恩返しがしたいと思っています。きょうは、後輩たちが描いた絵を見てうれしくなりました。とても素晴らしい作品ですのでぜひ見に来てください」と話す。
午前10時から午後4時まで。