飲酒運転なめたらアカン 天童さん呼びかけ

飲酒の機会が増える年末を控え、和歌山県警は1日から、県内各地で飲酒運転根絶プロジェクト「シリウス作戦」を展開し、夜間の飲酒運転の取り締まりを強化する。プロジェクトは、飲酒運転に目を光らせる警察官を恒星シリウスになぞらえて名付け、ことしで4年目の取り組み。

10月30日に和歌山市西の交通センターで出陣式が行われ、昨年から同プロジェクトの「県警飲酒運転根絶大使」を務める田辺市出身の歌手、天童よしみさんが「飲酒運転なめたらアカン」と根絶を呼びかけた。

県警によると、9月末時点で飲酒運転の検挙数は229件。昨年度の同時期と比べて30件減少した。飲酒運転に伴う人身事故は14件で、そのうち死亡事故は3件だった。

出陣式には約100人の警察官が出席。県警本部の出納延計(すいどう・のぶかず)交通部長が「飲酒運転は悪質、危険な交通違反。検挙は警察官に負託された権限。知恵を絞り連携して事故を起こす前に検挙すること。健闘を期待します」と訓示した。

県警本部音楽隊による天童さんの曲『あんたの花道』の演奏に合わせて、天童さんが登場。「皆さまの活動により和歌山から飲酒運転がなくなることを心から願っています」とあいさつし、「『飲酒運転はなめたらアカン』と大きな声でアピールしていくので皆さん頑張ってください」激励。出動の号令をかけ、パトカーや黒バイ、白バイなど38台の警察車両の出動を見送った。

天童さんは「ことしも絶対に飲酒運転はいけないと和歌山の皆さんにアピールしていきたい」と話し、「ことし星を相手に酒を飲む『星見酒』という曲を発売した。皆さんにおいしいお酒、楽しいお酒を飲んでほしい。でもその後は絶対に運転しないで」と強く呼びかけた。

警察車両の出動を見送る天童さん

警察車両の出動を見送る天童さん