TGCきっかけに憧れのモデルへ 谷奥乃菜さん
あの日のランウェイは、未来へとつながっていた――。2月に和歌山市で開かれたファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」に、市民モデルとして出演した同市の県立和歌山高校2年生、谷奥乃菜(のな)さん(17)が新たな目標を見据えている。日本一かわいい女子高生を決める「女子高生ミスコン」のファイナリストに選出され、3日に東京で開かれる最終審査に挑む。谷奥さんは「レッスンの成果を存分に発揮し、グランプリを取りたい」と意気込んでいる。
谷奥さんは4人きょうだいの長女で、幼い頃から妹の日菜(ひな)さん(15)と、よくメークやファッションショーなどをして楽しんでいたという。3歳から両親の影響でストリートダンスを始め、現在も続けている。
洋服や美容に興味があり、モデルへの憧れはあった。TGCが和歌山で開かれると聞き、見に行こうと予定したところ県モデルの募集を知り、日菜さんと一緒に応募。オーディションを受け、600人の中から見事、日菜さんと共に8人に選ばれた。
夢の舞台ではスポットライトを浴び、姉妹で堂々とウオーキングを披露。「TGCでは緊張するかと思ったけど、楽しい気持ちが勝った。あの光景は忘れられない」と振り返る。
そんな特別な体験の興奮も冷めやらぬ中、7月に同ミスコンを知り、「もう一度ランウェイを歩きたい」と応募を決意した。
同コンテストは、㈱エイチジェイが主催し、全国の女子高生が対象。インスタグラムなどのSNSを活用した審査を行うなど、「みんなで選ぶ、日本一かわいい女子高生」をコンセプトに掲げ、視聴者参加型になっている。
礼儀やあいさつ、日常生活に至るまで内面も審査の対象となるという。谷奥さんは2万人の中からファイナリスト14人に残った。グランプリ発表イベントに向け、毎週末レッスンのため1人で東京に通い、合宿に参加してきた。
谷奥さんは「人前に出るのは得意だし、ダンスをやっていたので舞台には慣れている。応援してくれている友達やいつも背中を押してくれるママ、みんなのために頑張りたい」。将来については「モデルも選択肢の一つ」と笑顔で話す。
最終審査ではダンスやウオーキング、演劇などの発表が行われ、グランプリが決まる。母親の麻美さん(35)は「1人では何もできない子だったけど、目標があることで大成長している。何でも好きなことやってほしい」とエールを送っている。
3日午後2時半から、同コンテストグランプリ発表イベントが開かれる。ユー・チューブ、ミクチャ、TikTokで視聴できる。