大切に育てた稲わらで 棚田でしめ縄づくり
和歌山県紀美野町の中田の棚田で9日、自然栽培で育てたうるち米の稲わらを使った「しめ縄飾りワークショップ」が開かれ、参加した約10人がオリジナルのしめ縄を完成させた。
中田の棚田再生プロジェクト主催。同棚田で収穫した稲わらや棚田に生えるユズ、サカキなどの植物を使いしめ縄を作るイベント。
ことし収穫した、青みがかった約80㌢の「あさひ」の稲わらを用意。「はかま」と呼ばれる余計な部分を取り除き、扱いやすくするため木槌でたたき、数本を1束にした。束を三つに分け、そのうちの二つを両手のひらで挟み、手を滑らせながら反時計周りにねじり編んでいった。
編んだものにもう一つをねじりながら沿わせて完成。円にして飾り付けを楽しんだ。
堺市から参加した片山楓香さん(30)は「初めてしめ縄を作った。手のひらでねじるのが難しかったけど楽しかった。玄関に飾りたい」と笑顔。同プロジェクトを立ち上げた小川地域棚田振興協議会の北裕子会長は「米作りを始めてことしで4年目。手をかけて育った稲、たくさんの人の思いを感じてもらえれば」と話した。