社会変わる最初の年 尾花市長が年末に所感
和歌山市の尾花正啓市長は27日、年内最後の定例記者会見でことし一年を振り返り、コロナ禍からの脱却、長引く戦争の影響による物価高などを挙げ、「大きく社会が変わる最初の年になったのではないか」と述べた。
変化の最も大きいものとして、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが2類から5類になり、「行動制約が取れたことによって、社会がかなり元に動き出した感じがする」とした一方、ウクライナやイスラエルでの戦争などの影響により、物価高や資材不足などが続き、「逆の方向へ厳しくなった年でもあった」と話した。
来年に向けては、最大の課題は人口減少であり、経済が縮小し、福祉などの予算確保が厳しさを増し、少子化による人口構造の変化が、社会の支え合いのシステムに大きな変化をもたらすことなどにより、今後さらに地方が疲弊することが考えられると危機感を示した。
その上で、若者が戻ってきて住みたいと思えるまちづくりのため、就労の場の確保、産業振興、子育て支援の充実、防災対策などが重要とし、「大きな転換を経て、来年はどう(対策を)具体化していくかという大事な時期ではないか」と述べた。