一般会計330億円 紀の川市24年度予算案
和歌山県の紀の川市は19日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比9・4%増の330億3000万円で、2年連続の増加。過去2番目の予算規模となった。岸本健市長は「市民生活を守り、将来の成長につなげるための予算」と説明。防災力の向上や、物価高騰の影響を受ける市民や事業者を守る取り組みを推進し、転入超過の加速、地域産業の発展、出産や子育ての支援などに向けた取り組みの強化を図る編成を行ったとしている。予算案は22日開会の2月定例市議会に提案される。
一般会計に特別会計と公営企業会計を含めた予算総額は、前年度比6・0%増の558億8893万9000円となった。
【一般会計歳入】
自主財源の構成比は34・4%(前年度34・5%)とほぼ横ばいで、依存財源が65・6%(同65・5%)となった。
自主財源のうち市税は、均等割の復興増税終了や定額減税の実施により個人市民税の3億280万円減が見込まれることなどから、全体で4・4%減の66億4574万7000円。
その他の自主財源では、ふるさと納税の5億100万円増などがある。
財政調整基金は、前年度より5億6900万円多い10億6600万円を取り崩し、同基金の残高は、24年度末で51億4472万円を見込む。
依存財源は、地方交付税が3・6%増の103億7000万円。借金にあたる市債発行額は、田中小学校整備事業債の増加などにより、40・7%増の29億4130万円となる。
県支出金は、重度訪問介護利用促進事業補助金や防災重点農業用ため池緊急整備事業補助金の増などにより、12・2%増の23億6654万1000円となっている。
【一般会計歳出】
義務的経費は7・2%増の146億7350万4000円で、構成比は44・4%(前年度45・3%)。うち人件費は、会計年度任用職員勤勉手当の増加などで7・0%増の51億9690万9000円。扶助費は、障害福祉サービス給付費や生活保護扶助事業医療扶助費、児童手当費の増加などにより、11・3%増の66億1011万2000円。市債の返済などに充てる公債費は、0・7%減の28億6648万3000円となっている。
投資的経費は33・5%(11億5795万9000円)の大幅増加で46億1874万2000円。要因は、田中小学校改築事業費で11億7770万5000円、鞆渕地区公共施設等再編事業費で1億1598万円の増加など。
その他の経費は5・3%増の137億3775万4000円。増加の要因は、ふるさと納税特産品等贈呈委託料の3億1100万円増などがある。
【特別・公営企業会計】
特別会計は、国民健康保険事業や介護保険事業など6会計合わせて2・7%増の174億1480万円。公営企業会計は2・8%減の54億4413万9000円となっている。