豊かな発色ウィピル すけのさん絵本原画展

和歌山県海南市の絵本作家、すけのあずささん(37)の3作目となる絵本『みずうみ色のウィピル』の原画展が、同市船尾のオールドファクトリーブックス(旧田島うるし工場)で開かれている。12日まで。

絵本は、10年前に、すけのさん夫妻が世界一周旅行中に訪れた中米グアテマラの民族衣装「ウィピル」に魅了され、生まれた物語。湖や青色のウィピルの色の移り変わりを水彩や色鉛筆で鮮やかに表現し、人に対する思いやりや愛情が伝わるような心温まるファンタジーとなっている。

会場では原画25点の他に、絵の題材になったウィピルやグアテマラを旅している時に描いた絵日記も併せて紹介。

来場者は、ウィピルの柄の意味や衣装について、現地の文化、暮らしなど、すけのさんに聞きながら原画を鑑賞。すけのさんは、ページごとでウィピルの柄が変わらないように描いたことなどを話し、交流を深めた。

来場した和歌山市の芹澤いづみさんは「絵本で見るより発色がいい。原画を見ることができて良かった」と笑顔。すけのさんは「来場した人から直接感想を聞くことができ、新たな気付きをもらえる」と話していた。

午前10時~午後5時。問い合わせはオールドファクトリーブックス(℡090・5891・9092)。

原画の美しい色彩を楽しむ来場者