「竜王戦」県都で初開催 11月に城ホール
将棋界最高位のタイトル「竜王」を争う第37期「竜王戦」の第5局が和歌山市で初めて行われることが決まった。11月27、28日の2日間、和歌山城ホール4階和室を会場に、藤井聡太竜王(八冠)と9月までに決定する挑戦者が対局する。市が誘致に取り組み、尾花正啓市長が14日の定例記者会見で発表した。
将棋界の八大タイトルのうち竜王戦と名人戦は棋戦の会場を公募しており、市は2022年から誘致の準備を進め、23年9月に日本将棋連盟に応募していた。
市内での将棋のタイトル戦は、05年5月、第63期名人戦の第3局がホテルアバローム紀の国で行われ、森内俊之名人と羽生善治四冠(いずれも当時)が対戦して以来となる。
尾花市長は、障子を開けると和歌山城天守閣と公園の緑が見える会場のロケーションの良さ、宿泊施設の近さなどをアピールし、誘致につながったと説明。「子どもたちが親しめるような交流会も予定している。教育的な面、文化振興の面でもプラスになり、非常に楽しみ。期待をもって準備を進めたい」と話した。
タイトル戦では、棋士が味わう地域色豊かな昼食やおやつなども注目される。市は今後、日本将棋連盟などと組織する実行委員会で、食事メニューの決定方法も含め、参加型の関連イベントなどの企画を進める。
竜王戦は七番勝負のため、第4局までに勝敗がついた場合は、竜王となった棋士を招いての交流会などを開く予定。