友情は永遠に 森田健作さんにミカンの木贈る

永遠に続く友情の証しに――。和歌山県青年団体連絡協議会のメンバーらは、俳優で元千葉県知事の森田健作さん宅を訪ね、海南市の農家が育てたミカンの苗木2本を贈った。森田さんは、同協議会の呼び掛けにより、和歌山県を舞台に撮影された高校駅伝をテーマにした映画『ランニングフォーエバー』(1992年)に出演。昨年2月には映画公開30年を記念して和歌山市内で講演するなど、メンバーと交流を続けている。

苗木寄贈のきっかけは、昨年の講演時に同協議会のメンバーが、森田さんから「庭にあった和歌山のミカンの木が枯れてしまった」と聞いたこと。映画の中にもミカンが登場することから、「新たに植えられれば」と有志が千葉県へ向かった。

訪問したのは、同協議会の高垣晴夫さん(62、和歌山市)をはじめ、菊井一夫さん(69、同)、海南市のミカン農家の谷本晃一さん(60)、同市議の古田充司さん(52)の4人。いずれも同協議会の活動や映画撮影、地元映画祭での上映などに関わったメンバー。

苗木は谷本さんが育てたもので、品種は「宮川早生」と「林温州」(1・7㍍)。4人は森田さんと共に庭に植え、谷本さんが丁寧に剪定(せんてい)。植樹した2本は森田さんが「友情のみかん」と命名し、とても喜んだ様子だったという。

谷本さんは映画にも出演。同作では森田さんの下宿先という設定で自宅が撮影場所に使われるなど、思い出深いといい「30年以上もご縁が続くとは思いも寄らず、大変ありがたい。自分が育てたミカンを贈るのは、娘を嫁がせるような気持ち。和歌山と千葉は気候や自然環境もよく似ているので、うまく育ってくれることを願います」と話していた。

植えたミカンの苗木のそばで、森田さん(左から3人目)を囲むメンバーら(同協議会提供)

植えたミカンの苗木のそばで、森田さん(左から3人目)を囲むメンバーら(同協議会提供)