『リンダとイリナ』 シネマ203で全国初公開

気鋭の映画作家、フランスのギヨーム・ブラック監督の最新作『リンダとイリナ』が15日から、北ぶらくり丁のミニシアター「シネマ203」(和歌山市中ノ店北ノ丁)で日本初公開される。

同作は、夏休みが近づくフランス北部の町エナン=ボーモンを舞台とする38分のドキュメンタリー作品。主人公は親友同士の高校生、リンダとイリナ。リンダは夏に引っ越しを予定し、2人の心は沈む。過ぎ去る夏、彼女たちの友情には何が残るのか。

シネマ203主宰の高水美佐さんによると、ブラック監督は、映画の主人公にはなりそうもない人や場所から、人々の心を打つ作品を作り出す「奇跡のような映画作家」。県内では、まだ知る人ぞ知る存在だった14年に、Kisssh-Kisssssh映画祭で『女っ気なし』が上映され、ブラック監督自身も、加太で開かれた映画祭の写真を見て、「海辺の町の素敵な会場で上映してもらって光栄です」と話したエピソードがある。

シネマ203は、23年10月のオープン時にブラック監督の作品を特集。今回の最新作の日本公開に当たり、東京・渋谷のユーロスペースとともに、最速ロードショーを和歌山で実現させた。

作品や上映情報はシネマ203ホームページ。問い合わせも同館(℡090・8172・7074)。

 

『リンダとイリナ』のポスター
『リンダとイリナ』のポスター