厳かに心身リラックス 紀三井寺でヨガ教室

普段あまりできない特別な体験を提供しようと、和歌山市の西国三十三所2番札所・紀三井寺で6月29日、初となるヨガの教室が開かれ、22人が厳かな空間で心身をリラックスさせながら汗を流した。

主催したのは、和歌山の魅力を発信するイベントの企画・運営などを担う会社「U&I」(同市延時)。フリーアナウンサーとして活動する宇和千夏さんと、ラジオDJ・司会などを務める今井昭文さんが2人で5月に立ち上げた。

同社初となるイベントとして、心も体もリフレッシュできると全国でも注目を浴びる、寺で行うヨガに着目。寺で開くことで、同時に寺の魅力も伝えられるのではないかと、前田泰道貫主に協力を求めて実現した。SNSで参加者を募集すると、1週間足らずで満員になったという。

この日集まった参加者は、境内の散策を楽しみながら松下講堂に集合。宇和さんは「和歌山を代表する由緒ある紀三井寺を知ることで身近に感じ、心を落ち着けてヨガを体験してください」とあいさつ。前田貫主が普段入ることができない本堂と、5体の重要文化財の仏像を安置する収蔵庫の大光明殿を案内。歴史について話した後、松下講堂でヨガ体験が行われた。

ヨガインストラクターの辻須美代さんは「素晴らしい景色と空気で、五感が研ぎ澄まされる最高のシチュエーション。みんなが自身の呼吸と体の声を聞き、自分を大切に思える時間になったと思う」と笑顔。

参加者にはこの日限定の特別御朱印が授けられ、名物土産の紀三井寺サブレがプレゼントされた。

岩出市の60代の女性は「紀三井寺は昔来たことがあったが、知らないことがいっぱいあった。貴重な体験だった」、和歌山市の50代女性は「心も体も開放された」とスッキリした表情だった。

前田貫主は「日頃こういう使い方をしたことはなかったが、本来お寺という空間は心を落ち着けたり、日頃できない心のケアをする場所。今後も機会があれば協力していきたい」と話していた。

今後の予定について宇和さんは「和歌山は自慢できるところがいっぱいあり、
おいしいところや、伝説を紹介するなどみんなが楽しめて、まちが盛り上がる企画を考えている」と話し、ブライダルのプロデュースや演出も行っていくという。情報はこちらから。

 

ヨガを体験する参加者
ヨガを体験する参加者