「おどるんや」20周年 地域活性の歩み祝う

20周年を祝って乾杯する出席者
20周年を祝って乾杯する出席者

和歌山市を盛り上げ続けている「おどるんや~紀州よさこい祭り~」が20周年を迎え、記念パーティーが1日、同市のダイワロイネットホテル和歌山で開かれた。協賛企業や協力団体、踊り子、スタッフら約100人が集い、20年の歩みを振り返りつつ、今後の発展に向けて祝杯を上げた。

祭りを主催するのは「NPO紀州お祭りプロジェクト」。現在は総会長を務める西平都紀子さん(㈱信濃路会長)が「地域を盛り上げ、活性化させるお祭りがしたい」との思いから、有志3人で最初の会議をファミリーレストランで開いたのが23年前のこと。

「かなうかどうかも分からない夢」(西平さん)の実現に向け、共に取り組むスタッフや協力者を地道に増やし、開催費用、交通規制や警備などの大きな難関を乗り越え、今では「奇跡の第1回」と呼ばれる最初の「おどるんや~紀州よさこい祭り~」が開かれたのは2004年7月25日。和歌山城西の丸広場、けやき大通りなどを会場に30チームが熱い踊りを繰り広げ、約7万5000人の観客を集めた。

その後、発展してきた「おどるんや」は、紀州おどり「ぶんだら節」との同日開催など、伝統あるイベントや地域の力とも結び付き、参加100チーム、観客25万人超の和歌山を代表する祭りへと成長。コロナ禍による中断の困難も経て、ことし11月9、10日、和歌山ビッグホエールで第20回の節目の祭りを迎えることになった。

記念パーティーでは、NPO紀州お祭りプロジェクトの笹本昌克会長(㈱湊組社長)が「20年ですっかり地元のお祭りとして根付くことができた。11月の20周年の本祭に向けて盛り上げていきたい」とあいさつし、県、市の来賓が祝辞を述べた。

フェスタルーチェ実行委員会の古澤良祐会長(㈱タカショーデジテック社長)の発声で出席者は乾杯し、20年の歩みを振り返る記念映像の上映、記念のよさこい演舞などを楽しみながら歓談した。

あいさつする西平総会長
あいさつする西平総会長

西平総会長は「何のためにこのお祭りをやっているのかと落ち込むこともあったが、周りにいろんな人が居てくれて、頑張っている踊りを見て、やって良かったと毎回思ってきた。踊り子さんの笑顔に何度も助けられ、今では、子どもたちが進学などで和歌山を出ても、この日は和歌山に帰るんだと思ってもらえるお祭りになった」と話し、出演してきた踊り子、協力してきた企業や団体の人々、杉谷和昭実行委員長をはじめ献身的に祭りを支えてきたスタッフらに感謝。「50年後、100年後にこのお祭りが続いていることを心からお願いする。重みのある20年だと思う、皆さんに出会えて本当に良かった」と語った。