野球U12日本代表に 下田、上野山選手
米国の少年野球リーグ「ベーブルースリーグ」が主催する12歳以下の世界大会「カル・リプケンワールドシリーズ」に出場する日本代表選手に、和歌山市の中学硬式野球チーム「和歌山リトルシニア」の下田勘太郎選手(智弁和歌山中1年)、上野山輝選手(城東中1年)が選ばれた。2人は7日に渡米し、チームジャパンとして世界一を目指し戦う。
代表選手は近畿2府4県と徳島からの15人。リトルシニア関西連盟の選手51人の中からトライアウトで選出された。選考条件は、50㍍走7・6秒以内、球速100㌔以上、遠投70㍍以上、2ポジション以上で優れた守備が可能――のうち、二つ以上クリアしていること。
監督は米大リーグのボストン・レッドソックスなどで活躍した大家友和さんが務める。昨年は11カ国から34チームが参戦し、日本は銅メダルを獲得している。
2人は同市の学童野球チーム「広瀬バンビクラブ」で野球を始め、バッテリーを組んでいたチームメートで、ことしから硬式を始めた。
捕手、3塁手の下田選手は身長165㌢、体重68㌔。「全力プレーがモットー。甲子園に出場し、プロ野球選手を目指している」と話し、大会では「ホームランを打ちたい」と意気込んでいる。
投手、遊撃手の上野山選手は身長166㌢、体重60㌔。「野球の面白さは打った時、抑えた時の気持ち良さ。まだ高校は決めていないけど、甲子園を目指し、プロ野球選手になるのが夢。いっぱい活躍してきます」と笑顔で話す。
和歌山リトルシニアの細田敏文監督(59)によると下田選手は「長打力があり、ガツガツしたがむしゃらなプレーから、野球が大好きな気持ちがにじみ出ている」、上野山選手は「足が速く守備がうまい。長打と左右に打ち分ける力がある。性格はおとなしいが内に秘めた闘志を持っている」という。「自分よりもっとうまい選手がいることを肌で感じてより強くなって帰ってきてほしい」とエールを送る。
2人は7月29日、県庁を訪れ岸本周平知事に大会出場を報告した。岸本知事は「対戦相手に積極的に話しかけ、仲良くなってきてください。言葉は通じなくても気持ちは通じるから、良い経験ができると思う」と話し、2人は英語での自己紹介を披露した。岸本知事が「ワットイズユアドリーム?」と聞くと、上野山選手は「エンジョイ」、下田選手は「プロベースボールプレイヤー」と答え、「それだけで充分いける」と褒め激励。岸本知事がメッセージを書いた国旗を持参し、戦いに挑む。
大会は米国ミズーリ州で行われ、13日から予選リーグが始まり19日に帰国。大会の詳細はこちらから確認できる。