マツゲン箕島6回目V 全日本クラブ野球選手権

全日本クラブ選手権を制し西川監督(中央)を胴上げする選手(マツゲン箕島硬式野球部提供)
全日本クラブ選手権を制し西川監督(中央)を胴上げする選手(マツゲン箕島硬式野球部提供)

マツゲン箕島硬式野球部は、栃木県であった第48回全日本クラブ選手権大会で4大会ぶり6回目の優勝を果たした。決勝ではエフコムBC(福島)を9―1と7回コールドで下すなど、全4試合を計25得点3失点で16チームの頂点に立った。29日に大阪市の京セラドーム大阪で開幕する第49回社会人日本選手権大会に出場する。

大会を通して投打で圧倒した。34人の選手全員が26歳以下で前回の優勝経験がない中、1年目のエース右腕の奥田貫太投手(23)が投手陣の軸として躍動。最速150㌔の力強い直球にカットボールなどの変化球を織り交ぜ凡打の山を積み重ねた。西川忠宏監督(63)は「奥田の加入により投手の核ができたのが大きい」と話す。

投手陣の好投と失策を連鎖させない堅実な守備から流れを引き寄せ、打線は足を絡めた攻撃や好機での集中打で得点を重ねた。準決勝では過去5回の優勝を誇る大和高田クラブ(奈良)を6―0で下した。

29日からの社会人野球の日本一を決める選手権には、32チームが出場。マツゲン箕島は同日午後6時からの開幕試合で、第47回準優勝のNTT東日本(東京)と対戦。過去6回の出場で未勝利であり、初勝利に挑む。

藤田幸永主将(25)は「(自身は)クラブ選手権で優勝の経験がなかったのでうれしい。ただこれはあくまでも通過点。社会人日本選手権の初戦を絶対に勝ってベスト8を狙い、優勝までつなげたい」と意気込んでいる。

4番打者として打線を引っ張る竹中夢翔選手(23)は「ここぞの勝負強さをみせチームを勢いづけるバッティングをしたい」と話している。

チームは1996年に箕島球友会として発足。2004年に和歌山箕島球友会、19年にマツゲン箕島硬式野球部とチーム名を変更し、現在は㈱松源の支援を受けて活動。選手全員が社員として勤務している。

このほど、理事長を務める同社の桑原太郎代表取締役社長、西川監督、原井和也助監督、藤田主将、奥田投手、竹中選手、日本野球連盟県連盟の会長を務める有田市の玉木久登市長が県議会と岸本周平知事を訪問した。

岸本知事は「日本選手権では優勝を目指して試合ごとに強くなっていってもらいたい」と激励した。