福呼ぶ大型ルーキー 貴志川線に「ごたまふく駅長」
和歌山電鐵㈱(和歌山市伊太祈曽)貴志川線に7日、新人ならぬ〝新ネコ〟の「ごたまふく駅長」が就任し、お披露目された。2015年に旅立った貴志川線の「たま駅長」就任18周年を迎えたことを記念した式典で発表。記念日を祝うとともに、ごたまふく駅長を一目見ようと県内外から多くの観光客らが集まった。
ごたまふく駅長は2021年1月28日に岡山県で生まれた三毛猫の雌。特徴は、しっぽの先端が曲がっているかぎしっぽであること。世界各地でかぎしっぽのネコは幸運をもたらすといわれ、同社によると、ごたまふく駅長は「和歌山に福を呼び込む猫ちゃん」だという。
人懐っこくどんな場面でも物怖じしない性格。この日、鳴き声を出さない姿に、大阪府堺市から6年ほど続けて式典に参加しているという岡本純子さん(51)は「今までのネコちゃん以上の大型ルーキーではないか」と期待を寄せる。
この日、紀の川市貴志川町の貴志駅で行われた式典には、同社の小嶋光信社長、貴志駅長の「ニタマ」、伊太祈曽駅長の「よんたま」、貴志川線の未来をつくる会らが出席。小嶋社長がごたまふく駅長を抱きながら、「みんなで前を向き努力をして明るい地域をつくり、そしてみんなで誇りある地域を育てていかなければならない」とし、「そんな時に現れたふくネコちゃんに皆さんと共に発令をしたいと思います」とあいさつ。「和歌山電鐵貴志川線ふく駅長を命ず」との辞令を与え、メダルを交付した。
その後、たま駅長が祭られている「たま神社」でたま駅長に就任を伝えるなどし、小嶋社長によると、「たま駅長に負けないくらい頑張るニャン」と意気込みを語っていたという。
たま駅長は2007年1月に初代貴志駅長に就任。2015年6月に16歳で天寿を全うし、名誉永久駅長に任命されている。
ごたまふく駅長は1月中旬から、貴志駅で水曜と木曜、伊太祈曽駅で月曜と金曜に勤務する予定。