特大キャンバスに絵 競輪バンク改修前イベント
間もなく改修工事に入る和歌山競輪場(和歌山市五筋目)で19日、改修前最後のイベントとなる「オレンジバンクふれあいフェスin和歌山けいりん」が開かれ、来場者は、通常、選手や関係者以外が入ることができないバンクでお絵かきやステージ、グルメなどを楽しんだ。
バンクは、カーブが傾斜する競争路で、1999年以来、約25年ぶりの改修工事になる。ことしの12月に新しいバンクがお披露目される予定。
イベントでは、バンクに絵を描いたり、和歌山支部の選手と交流したり、コスプレ撮影、地元アイドル「Fun×Fam(ファンファン)」や有名アーティストのステージ、地元グルメが味わえたりする盛りだくさんな内容で、子どもから高齢者まで幅広い世代が来場した。
バンクへの「お絵描き」は、漫画家のマエオカテツヤさんとチョークで自由に絵を描いた。初めて触れる広いキャンバスに子どもらは、ヘビや虹、メッセージなど、汚れも気にせず、伸び伸びと手を動かした。
田辺市から家族5人で遊びに来た谷龍一さん(36)は「競輪場に来るのは初めてで、来るまで子どもたちは乗り気ではなかったが、絵を描き出したら止まらない。楽しそうで来て良かった」と笑顔だった。
和歌山支部の選手ブースでは、稲毛健太支部長や石塚輪太郎選手ら10人ほどの選手が参加し、選手がトレーニングで使う自転車に乗って回転数やワット数を競う企画が楽しめた。
参加者らは、ペダルをこぎ、7秒間でどれだけ多く回転することができるかに挑戦。椎木尾拓哉選手や古賀勝大選手らが「もっとこいで」「いいよいいよ」と声援を送り、サポートした。
挑戦者は7秒間で168回や125回と奮闘。「5秒からがきつかった」「踏み出しが重いし、踏み上げる力がない」などと、汗を流していた。参加した一人は、古賀選手は7秒間で300回転だと聞き「すごい、和歌山の選手として頑張ってほしい」とエールを送り、交流を深めた。
稲毛支部長は「普段は入ることができない場所で貴重な機会にお客さんも選手も楽しんでいた。和歌山グランプリの応援ありがとうございました。もっと練習するので改修後、見に来てください」と話している。
他にも、Fun×Famのステージやコスプレ、かりゆし58の前川真悟さんらのパフォーマンスがあり、来場者はバンクとの別れを惜しみながら楽しんだ。