2人一組で一つの世界 和歌山文協総合美術展

作品を鑑賞する来場者
作品を鑑賞する来場者

生け花と絵画や書などの美術作品がコラボレーションする第71回「総合美術展」が23日、和歌山市七番丁の和歌山城ホール1階展示室で始まった。26日まで。

和歌山文化協会(森本光子会長)が主催。華道部員と各分野の会員が2人一組になり、一つの作品を作り上げるという全国的にも珍しい展覧会。生け花と、日本画や洋画、写真、俳句、書などを融合させた50点が並び、来場者を魅了している。

初日に行われたオープニングイベントには森本会長や尾花正啓市長らが出席。「静と動の共演」と題し、和歌山市民オペラ協会の久保美雪さんの歌唱と、ピアニストの宮井愛子さんの伴奏が響く中、クラッカーで開催を祝った。

「和し(なごし)」を題材にし、田辺湾を描いた日本画に、生け花をコラボさせた大西則甫さんは「日本画から伝わる思いと自分の思いを織り交ぜました」と話し、青色の花器を使用してカスミソウで水しぶきを表現するなどしていた。

華道部の谷口麗甫部長は「それぞれに流派などがあって、上手に融合させるのは難しいですが、どれも美しく表現されています」と感心していた。

また、会期中にワークショップがあり、24日にはストーンアート、スケッチ、版画(いずれも午前10時~午後5時)、25日には生け花(午前10時~正午)、日本画(午後1時~5時)、日本舞踊(4階和室で午後2時~5時)、26日には書道(午前10時~正午)、日本舞踊(午後2時~4時、4時からは4階和室)が行われる。

谷口部長は「いろいろな芸術を体験できるので、ぜひご来場ください」と呼びかけている。午前10時から午後5時まで(最終日は4時)。