実践事例や課題を共有 日本教育会県支部が発表会

各校が活動を紹介
各校が活動を紹介

日本教育会県支部(岩橋憲司支部長代行)は25日、「2024年度教育実践発表会・教育講演会」を和歌山市七番丁の和歌山城ホール小ホールで開いた。県内の教育関係者やPTA役員ら約140人が参加した。

2004年度から毎年実施しており、今回で21回目。

県内小中高校など5校の校長らが、自校が実践している取り組みについてスライドで発表するなどし、校種間を超えて交流した。

5校の発表前には、全国高等学校PTA連合会の前会長で現在は顧問の山田博章さんが「全国に広がる友人の輪(和)~全国高等学校PTA連合会 会長を経験して~」と題して自身の経験を紹介した。

教育実践発表で海南市立第三中学校の岩崎隆明校長は、ICT活用には、「生徒個々が必要とする情報や資料をすぐに検索することができる」という利点があるが、「すぐに答えを見つけようと検索する生徒が多く、時間をかけて考えようとしないこと」が課題としてあることなどを伝えた。

和歌山市立東和中学校の中平滋之校長は「人権を尊重した教育の実践~東和中の日常」と題して、「言葉の指導」を重点分野に据え、言葉の重みを知るために読書を通じて社会の知識を増やす取り組みをしたり、差別発言への対応では生徒への聞き取りは、その言葉を使用した経緯を大切に聞いたりしていることなどを紹介した。

5校の実践発表後には、和歌山大学教職大学院教育学研究科の須佐宏准教授が講師を務め、「教育養成待った無し~初任者教員の『学び方』から、令和の初任者の成長を支える『要因』を学ぶ~」と題して講演した。