油彩画や陶芸など560点並ぶ 県文で和歌山高校展

卒業制作を鑑賞する生徒たち
卒業制作を鑑賞する生徒たち

和歌山県立和歌山高校の生徒らが1年間の成果を発表する作品展が、和歌山市小松原通の県民文化会館展示室で開かれている。2月3日まで。

芸術関係の授業やクラブ活動で3年生が制作した卒業制作を中心に、1、2年生による油彩画や素描、立体造形、書、陶芸など約560点が並ぶ。現役生の他、卒業生や職員、旧職員などさまざまな立場の人の力作を見ることができる。

大展示室では「視覚デザイン」の授業で3年生らが一言を加えて描いた絵画作品17点などを展示している。

総合学科情報系列3年で美術部部長の森下凛柚(りゆ)さん(17)は、「animal street」という言葉を添えて、「動物たちの商店街」をテーマに水彩画を描いた。動物たちのかわいらしくおかしな表情や、背景の店舗の繊細な描写にこだわり、ふんわりと心和むイメージを表現。森下さんは「かわいいものが大好きで表現したかった。動物一匹一匹に物語を考えたので、来てくれる人にも考えながら見てもらえたら」と話した。卒業後は大阪のイラスト専門学校に進み、さらにイラストやデザインを学ぶという。

美術系列3年の橋遥さん(17)は、ローマ神話の神「マルス」をモデルに、木炭だけで濃淡を表現し、3カ月かけてデッサンを完成させた。「展示会やコンクールで締め切りに追われた3年間だった。『よくやったな、自分』と思う。あっという間で大変だったけど、一人じゃなかった。放課後に美術室でみんなと居残り、おしゃべりしながら制作して楽しかった」と振り返った。

午前9時から午後4時半(最終日は3時)まで。